保護者向け
保育園便り 2022年 5月号
「こどもたちの人格を重んじ、幸福をはかるとともに、お母さんにも感謝する日」 祝日法にうたわれたこどもの日です。
子どもは守られなければなりませんが、何もできない存在ではなく、「人格」を持った一人の人間です。
私たちは赤ちゃんであれ子どもの人格を尊重して接し、その「幸福」を常に考え暮らしていく必要があります。お母さんに感謝する日でもあることは知りませんでした。この法律の文言には残念ながら“お父さん”に という言葉は出てきません。しかし、昨今の誕生日の考えと同じようにこどもの日も子どもを祝う日であると同時にお母さんやお父さん、ばあちゃん、じいちゃんに感謝する日であると子どもたちへ伝えることもい いかもしれませんね。
国連の子どもの権利条約をご存じの方も多いと思います。1990 年(平成 2 年)に発効し日本は 1994 年 (平成 6 年)に批准しました。
条約は国際間の約束なのでその国の憲法に勝るものです。しかし、しっかり実行されていない部分が多く、 今回はその内容を紹介して皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
子どもの権利条約には 4 つの原則があります。 *命を守られ成長できること(生命、生存及び発達に対する権利) 全ての子どもの命が守られ、もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保証されます。
*子どもの最善の利益(子どもにとって最も良いこと) 子どもに関することが決められ、行なわれる時は、「その子どもにとって最も良いことは何か」を第一に考えます。
*子どもの意見の尊重(意見を表明し参加できること) 子どもは自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、大人はその意見を子どもの発達に応 じて十分に考慮します。
*差別の禁止全ての子どもは、子ども自身や親の人種や国籍、性、意見、障害、経済状況などどんな理由でも差別されず、 条約の定めるすべての権利が保障されます。
毎年 5 月 5 日のこどもの日から 1 週間は児童福祉週間となっていて今年の標語は「見つけたよ 広がる未来とつかむ夢」です。児童福祉の理念の普及、親子の触れ合い、地域における児童健全育成促進、児童虐待への適切な対応、母と子の健康づくり推進、多様化する保育需要への対応、障害のある子どもとその家族 が安心して過ごせる地域づくり、などが具体的な取り組み内容です。すごく当たり前のことがあげられています。ということは当たり前のことがまだ達成されていないわけです。
私たちの大切な子どもたちの未来のために手を携えて進んでまいりましょう。
冨名腰義裕